ITやSNSは大規模事業者と中小零細事業者の情報格差を明らかに埋めた

SNS・WEB全般

ふと思ったことがあったんです。

私ってなんでこんなに毎日情報発信しているのかなぁ、と。

一つ思ったことは、情報って発信したら発信しただけ、また新たな情報が入ってくるということ。

なのでノウハウも業界情報も、公開してしまえばもっとすごい情報が入ってくる。あるいは、その情報についてSNSでコメントをもらい、議論することで、更に新たなアイデアが生まれてきます。

アウトプットしたらそこを埋めようと自然にインプットすべき情報が入ってくるものなんですね。


インプットとアウトプットを繰り返すことで
脳も人も成長していくことを実感

おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

元々私は宿業界素人でした。8年間のサラリーマン生活から実家の民宿を30歳で継ぎました。じゃあ、宿業界のこと知っていたかというとまるで素人。集客の仕組みもゼロから学びましたが、それを教えてくれる業界コネクションというのは最初の頃、ないに等しかったです。

Webでの交流によって最初に実感した素晴らしい情報

そんな中、もう15年以上前だと思います。メーリングリストが流行った頃です。全旅連青年部の「宿ネット」という取り組みの中で、全国の宿の経営者ばかりが登録できる「宿仲間メーリングリスト」というのが始められていました。全旅連に登録していない宿でも参加可能。


宿業界内でも
いち早くITに取り組みました

全く宿業界の常識を知らなかった私は、ここに参加することで、教えていただいたことがたくさんありました。中では本当に役に立つ、素晴らしい情報がやり取りされていました。そのうちの一つがクレジットカード決済について。

全旅連を通してクレジットカード端末を導入すれば、銀行から支給される端末より4割以上手数料が安くなるということを知ったのです。

私はすぐに導入し、ホームページのトップに「クレジットカードが利用できます」って書いたのです。

2004年頃、ホームページビルダーで自作していた頃のホームページ

・お支払でVISA,MASTERの他にデビットカード(キャッシュカードによる即時決済)も可能です!

と掲載していました

15年以上前からのこのフレーズを入れてました。

当時は(我が地域の場合は今でも)クレジットカードが使えても手数料がもったいないので使えることを隠している宿が多かった時代。

そんな時代に「カード利用可」とホームページのトップに貼ったらどうなるか。

既に航空マイルを集めるのがブームにはなっていました。今思い出しても、あれだけホームページからの予約が多かったのは「カードが使える」ということをトップページで公にしたことが大きかったからじゃないかなって思います。

高い広告料を支払わなくても、「カードが使える」っていう一言がパワフルなキャッチコピーになる。そのことを実感した瞬間でした。

何年か経った後、地元の観光協会の懇親会で「うちはクレジットカードの手数料◯%ですよ」って言ったらびっくりされ、「どこで契約の?」って聞かれました。全旅連に参加しているお宿さんなのに、です。その後導入はされても、ほとんどの宿が「カードを使える」ことをWeb等で積極的にうたっていなかったので、うちの宿の優位性はその後も続いていたと思います。

振り返ると、情報を得ることによって物理的な得を生む、と実感したのはこれが最初だったと思います。

情報格差は事業規模の大きさではなくなった

旅館連盟や観光連盟は大きなホテルや旅館が入会するところ。そこの役員さんも大型宿泊施設の社長がするもの。我々民宿のような中小零細宿には関係ない。

誤解を恐れずに言えば、世の中の観光の流れ、宿泊施設の方向性はそういった業界団体の影響が大きく、結果として大型宿泊施設の思惑が反映されたり、中小零細宿にまで業界情報が届くということはありませんでした。

でも、インターネットの登場は、情報格差を事業規模ではなく、ITリテラシーの差にしていきました。

最初はメーリングリストで始まった宿仲間ネットワークも、yadomoという宿仲間専用SNSになり、現在は宿仲間ネットワークというFacebookグループへと形は変わってきています。


楽しかった宿関係者専用SNS”yadomo”

時代によってツールは変わりますが、インターネットを活用した情報交換はより活発に便利になってきています。

大型宿泊施設ばかりが情報を独占していた。業界の流れを作っていた、とまでは言いません。ただ、個人的に思うのは大きな企業の社長ほどITリテラシーが低いという傾向はどの業界にもあります。(勿論、傾向であってそうではない方もたくさんいらっしゃいます)

ただ、今のIT時代は発信の数と、その発信に対して共感してもらった数に比例して業界での影響力が高くなります。

情報格差は事業の大きさではなく、SNSを中心とした情報のインプットとアウトプットの量次第になってきています。

こうやってブログを書くのもわずかな投資で出来ます。いえ、SNSに関していえば無料で出来ると言っても良いでしょう。

ITやSNSは大規模事業者と中小零細事業者の情報格差を明らかに埋めました。

ということは、我々中小零細事業者にとってITスキルやSNSでのコミュニケーションスキルを磨くことは、集客とかマーケティングとか、そういった意味以上に大切なことになってきていると私は考えています。

宿業界に限ったことではありませんよね、これ。

情報格差は事業規模ではなく、ITリテラシーが大きく影響しているのです。


使いこなせるか否か

 

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