人手不足や資金不足に対する発想の転換~リクルートさんのパートナーズクラブを見て感じたこと

マーケティング

リクルートさんがはじめられたパートナーズクラブってもうご存知ですか?


パートナーズクラブ

2018年1月17日(水)までに掲載申し込みされた方は、「旅館ホテルの求人特集」に無料で掲載してもらえるそうです。


リクナビの求人情報にも掲載してもらえる。

パートナーズクラブへの入会が条件ですが、じゃらんnet参画施設は無料だそうです。

 

おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

リクルートさんならではのなかなか鋭い目の付けどころですよね。

人材(ヒト)・・・人材不足の解消

設備(モノ)・・・計画的な成長投資

資金(カネ)・・・タイムリーな資金調達

今、宿泊施設業界が抱えている問題点をドンズバで指摘されています。

中小企業・小規模事業者向けの会員制サービスで、じゃらんnet参画施設ならば登録無料。これまでの経営手法で商売をされ続けるのがOKな方にはお勧めです。


広告でこんなバナーが登場します

リスティング広告もかけているわけですから、かなりの本気度であることがわかります。

これまでの経営手法とは?


ん?!「これまで」ってどういうこと?

はい。人手不足に悩み続け、今後も設備投資&広告をフックに集客し、その資金繰りに苦しみながら商売を続けていく方にとってはお勧め、ということです。

10年前、いや5年前まで私もそうでしたのでこの実態、よーくわかります。

お客様に来て頂くには設備投資が必須。今、設備投資するにはどこにお金をかければよいのか。その投資を効果的に告知するために広告宣伝が必須。

リニューアル→広告→集客で利益を得る→リニューアル

この循環で集客していくのが旅館・ホテル業界のこれまでの常識。


20年前、私もそう思い込んでいました!

設備投資に対する借金がある中、繁忙期と閑散期の収入に差があり、資金繰りが大変な時期があるのも業界の特徴。更にはここに来て未曾有の人手不足・・・。でも、借金をして返していかないといけないビジネスモデルにしてしまっているので、何とか人手を確保して今のやり方を続けて行かなければなりません。


7年前、私はこの循環がダメなことに気づいた

この悪循環にどう対応していくか。2通りの改善方法があるのですが、多くの方が1通りの改善方法しか思いつかないんです。

一つはヒト・モノ・カネに対してそれぞれに対応していく。とりあえず目の前の問題に対処し、自転車操業しながら借金がなくなるまで頑張る。

もう一つは、ヒト・モノ・カネに困らない、新しいビジネスモデルに変更してしまうこと。

多くの事業者さんが前者のやり方しか思い浮かびません。今、私が目指し、形になってきているのが後者のやり方です。

そこで話を元に戻します。

リクルートのパートナーズクラブさんがやってくれることは、前者に対する対応でしょうか。後者に対する対応でしょうか。

ヒト・モノ・カネという今一番の問題に対応してくれる。

ありがたい。

でも、その循環から抜けられるわけではない。

そうなんです。前者の悪循環を何とか続けていけるためのサポートシステムなのです。江戸時代の名言「百姓は生かさず殺さず」の百姓の立場に我々が陥ってしまうのです。

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※ちなみに「百姓は生かさず殺さず」は徳川家康の名言、と言われていますが違います。元々は徳川家康の謀臣・本多正信が

「百姓は、天下の根本なり。是を治める法あり。」
「百姓は、財の余らぬように、不足なきように治むる事、道なり」

と適正な税収について説いていたのを、後に統治者が重税をむさぼるかのように搾取していった言葉のように誤解釈されていったものです。

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一見、現状打破のために有益に感じるパートナーズクラブ。


施設さんにとって魅力的な文言バナーも

情報としてとっておいて良いと思いますが、抜本的な解決にはならない。それよりもこんなにリスティング広告費をかけて会員を募集しているのには何か理由がある、と思っておいた方が良いかもしれません。

ビジネスモデルを変える時期に来ている

当ブログをお読みいただいている方はご理解いただいているかと思いますが、私はこれまでの設備投資や広告、人手確保に奔走されるビジネスモデルはどんどんじり貧になっていくと考えています。


お客様も働き手も減っていく時代です!

これまでと同じビジネスモデルで様々な対策を立てても一時しのぎにしかなりません。

変えようとしている事業者さんもあります。

最近では、旅館業でも週休三日制にしているところも出てきました。

「旅館を憧れの職業に」週休3日なのに年収アップ! 元エンジニアが起こす老舗旅館のIT革命

老舗旅館、週3日休館でも売り上げ倍、社員の平均年収も4割増 その秘密は…

上記のお宿さんはIT化による無駄の排除が取り上げられていますが、私はそれが本質的な部分ではないと思っています。売上が5億とか、従業員がパート含め100人とかの旅館やホテルならばITも重要かもしれませんが、我々のような家族経営、客室10室以下、年商1億以下、従業員10名以下の場合は、もっと本質的に見ないといけないところがあります。例えば

空室を埋めるための安売りによって起こる品質低下

という点。これは施設の規模の大小に関わらず生じている問題ですが、売上の確保を週末などの繁忙日頼みにしている点も同じ問題を生じさせています。早急に改善すべき点です。

繁忙期の平日と週末は過不足なく均一に集客でき、閑散期は多めにお休みをとれる。

そういったビジネスモデルに変換しなければならない。

新しいビジネスモデルに変換するには?

では、どうすればビジネスモデルを変換できるのか。

別にコストのかかることではありません。

小規模宿泊施設、宿業に限らず小規模事業者のやるべきことはシンプルです。

・お客様のリピート率を上げる(常連様率を増やす)

・良いクチコミが広がる仕組みを作る

・上記2点を実践するためにお客様視点の考え方を身につける

この3点です。この3点に注力することで、余計な広告費や設備投資。人手不足に苦しまずに今あるマンパワーだけでやって行けるようになります。


お客様を真ん中に置いた考え方が
新たなビジネスモデルを作る

どんな事業者さんでも変わることはできる!

もちろん、すぐに出来ることではありません。具体的に言ってしまえば、その時点での月々の返済額によってはすぐにマンパワーや1日当たりの必要売上高の問題で、やり方を変えられない部分もあるのです。

急激に変えようとするとうまくいかないでしょう。

私の感覚でですが、売上的に変革できるのに2~3年。ビジネスモデルとして変革できるのに5年ほどかかりました。

多分、今ならばもっと早くできると思います。

今、私がコムサポにアドバイザーとしてかかわる一番の価値は、集客テクニックやブログやSNSの書き方云々を指導することではなく、この次世代のビジネスモデルに乗り換えたい人にその乗り換えの道筋をアドバイスすることなんじゃないかと感じています。

持続可能な社会づくりと言いますが、自分の事業も持続可能でなければなりません。ヒト・モノ・カネで悩み、カツカツの自転車操業から抜け出せる方法について、体系的にお話しできるように今年はしていきたいと思っています。

どんな事業者さんでもやる気、変わる気があれば変わることが出来ます。ヒト・モノ・カネを悩みどころとしない商売。今がまさにその転換期に来ています。

 

コムサポートオフィス代表
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