お客様に間際キャンセルされるのが嫌でそんなに早くから空室登録をしたくない!

マーケティング

話を又スタートに戻しますね。

↓このお話について、サイトコントローラー以外の話です。

宿泊施設の集客で繁忙期の平日を埋めるにはどうすればよいか
マーケティングでも集客でもテクニック的なこととベースとして持っておかなければならない考え方の部分があります。 パソコンで...

平日満室にしたかったらシーズン中の週末を全て満室にしてから。

平日について考えるのはその後。

このことに気づいたのは、いえ、何年か前から気づいていたのですが、自分にとって当たり前の考え方だけど、この発想を持っていない人が多いということに気づいたのは最近なのです。

コムサポートオフィスのお手伝いをしていて、他のお宿さんと腹を割ってお話をする機会が増え、「あ、この考え方がない人が多いんだ」ということに気づいたからです。

まさに、自分の当たり前が他人の非常識。人と比べてみないと気づかないところなんですね。

 

おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

なぜ、気がついたのか。

きっかけは、楽天トラベルのアロットメントのお話をする機会が多かったからです。

「楽天トラベルとの契約はA契約にしましょうね。でもって、6か月先までちゃんとお部屋提供しましょうね」

このことを繰り返し言うことが多かったから。

楽天トラベルではA~C契約まであり、向こう6か月間の部屋在庫登録率で0.5%ずつ最大2%手数料が異なるのです。当然ながら在庫登録率が高ければ高いほど手数料は低くなります。


充足率が95%を超えると
最安値の7%となります。

この6か月前というのが季節によって食事付プランの変わる旅館にとってはなかなかキツイ。

特にカニをあつかっている日本海側は繁忙期と閑散期で料金が2倍以上違うということもありますし、カニのような高額食材だと半年前の時点で時期シーズンの相場を予想するのはなかなか大変です。

ある程度思い切って「えいや!」と、価格を決めてしまう度胸も必要です。

あと、よく言われるのが、

早い予約を間際でキャンセルされるのが一番困る

ということ。

ずっと部屋をキープされて間際でキャンセル。

昔、インターネットがなかった頃、旅行会社によくやられたトラウマが私もありますのでこの気持ち、とてもよくわかります。

なかなか半年前に部屋登録を積極的にできない。

やらないといけないのになかなかできない。ここにブロックを持っている宿泊施設さんが多い。この原因とともに、「間際キャンセルされる恐怖」を克服する考え方も今日はお話していきますね。

半年前に部屋登録ができない3つの理由

小さな宿はオーナーや女将さんが料理や掃除をしながら予約管理をしなければなりません。先々の部屋登録も同様です。手数料に大きくかかわってくるので作業としての優先順位が高いはず。何より結果として平日の集客にもかかわってきます。

半年前の登録ができないから間際の平日が埋まらないのです。(データとしてとったわけではありませんが、繁忙期の平日のお客様が少ない宿ほど半年先の空室登録をしていない傾向があります)

しつこいですが、こちらをもう一度お読みください↓↓↓

でもなかなかできないのは何故でしょうか。私は3つあると考えています。

空き室登録と価格設定の作業が大変!!

実際、それぞれの予約サイトの在庫と価格設定をするとなると、1日仕事です。いえ、1日では終わらないかも。私は公開日の10日前ぐらいから1日1プラン、みたいな感じでコツコツとやって行って間に合わせるって感じでやっていました。

ただ、それも先述したサイトコントローラーが登場してからはずいぶん楽になりました。1日どころか、数時間で終われるようになりました。

新たにプランを作らない限りは価格改定も含めて簡単です。


サイトコントローラー活用しましょうね!

半年前だとまだ価格が決められない

半年前以上になかなか登録できないのは価格を確定できないから。これは確かにあります。これに対しては仕入れの上昇を予想して高めに登録する方法と、とりあえず去年の価格で登録、「早割」として

来シーズンは仕入れが高くなりそうです!2か月前に新料金となります。早めにご予約いただいた方は昨シーズンの料金を適用させて頂きます。

と、プラン内容に明記しておく。つまり、早くに予約して下さったお客様は去年と同じ値段ですよ、という早期割引を実施するという方法もあります。

よーく考えてみて下さい。この5年ほど。思っていたよりも相場が安くで入ってきた食材ってあったでしょうか。お肉も海産物もお野菜も全て値上がりか悪くても昨年並み。去年より安かった、ということはありません。仮に何かが安くなってもその分別の何かが高くなっています。


高級食材は今後安くなる見込みはない

世の中全体で無茶な安売りはなくなってきています。人手不足も深刻で、最低賃金も上がってきています。「料金を値下げする」という選択肢はない時代なのです。

また、

値上げしたら売れない!

と、言われる方もいらっしゃいます。

この意見、旅行会社と提携しているお宿さんほどおっしゃる言葉のような気がします。

そりゃあ、旅行会社は値上げを嫌がります。売るのが大変になりますから。注意していただきたいのは、高くしたら売れなくなる商品やサービスを我々が提供しているのではありません。高くしたら営業が売るのが大変になるだけです。


旅行会社の言う事は疑おう

値上げしたら売れない、と考えるのは「売る」という行為を他人に委ねているからそういう発想になるのです。自分で自分の価値をしっかり見極め、発信できれば、何も怖いことはないはずです。

何より、明確に食材が値上げしているのであれば、世の中が値上げしているのに自分のところだけ値上げしていなかったら、ちゃんとした食材を提供してくれないんじゃないと、かえって疑われます。

安いから、と単純に飛びつく人の絶対数は着実に減ってきています。

本来、旅行会社は本来私たちに価値づけして高くで売ってくれるべきエージェントです。我々を買いたたいて安くで売ろうとする旅行会社とのお付き合いは止めましょう。

遅かれ早かれ後者の旅行会社は潰れます。

早くの予約はキャンセルが多い

さあ、いよいよ本日メインのお話です。

あまり早くから予約してもらっても、キャンセルする人多いから・・・

これは一方で事実で、一方で事実と異なります。

キャンセルってお客様が想像している以上に宿側は堪えます。

これは事実。

なので、できるだけキャンセルしない人の予約を取ることが重要。

キャンセルが多いのは、すぐキャンセルする人の予約を受けてしまっているのです。


キャンセルしない人って選べるの?

絶対キャンセルしない人というのはいないかもしれませんが、よほどのことがない限りキャンセルしない方というのはいらっしゃいます。

それはあなたの宿が好きな人、「常連さん」です。


行きつけのお店、宿になること

好きで最初から自館を選んで下さっている方。

旅行先を探していて見つけた、という方ではなく、最初から行く場所、宿が決まっていて予約して下さった方です。

常連さんから先に予約を頂く仕組みを作ることです。

また、私も将来的に検討しているのですが、繁忙期はオンライン決済のみとする、予約した時点でキャンセル料がかかるようにする、というのも一案です。仮押さえで同じ人が複数の週末を予約してしまう、ということを防ぐこともできます。

ただ、ここで重要なのは、

「キャンセルになっても良いので土曜日は早い段階で満室にしてしまおう」

という発想を持つこと。

実は土曜日に関していえば、多少は間際キャンセルになっても良いのです。

理由は間際でも予約の入りやすい、当日でも空室問い合わせの多い繁忙日だから。

何度も言いますが、土曜日が満室のところでないと平日の予約は入らないのです。土曜日を埋めてしまわないと金日曜、金日曜を埋めてしまわないと平日の予約は入ってこないという循環を意識することが大切。

キャンセルが堪えるのは週末しか予約がないから。その虎の子の予約がキャンセルになってしまうからショックを受ける。平日も満室にすれば、週末キャンセルによるダメージはそんなに多くありません。

むしろ、平日ない分無理して週末たくさんお客様をとり、クレーム発生。良いクチコミは平日に。悪いクチコミは週末に、という悪循環から解放されます。(実は私の宿も以前はそうでした)

最後に大切なこと

半年前に客室提供をしておくことはとても大切です。

でも、

半年前に客室提供をしないといけないのは楽天トラベルのアロットメント契約のため

と、勘違いしないで下さい。

ハッキリ言います。

半年前に客室提供をするのは

間際の平日を埋めるため

です。

この意識改革ができるかどうか。この重要性に気づくかどうか。

先述した3つの「半年前に登録できない理由」を読んで、該当する考え方があったら是非マインドブロックを外してください。

間際キャンセルの問題は、別の問題として分けて考えましょう。

 

コムサポートオフィス代表
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