安売りはリスクを伴い、合理化が正しいことではなくなってきた~てるみくらぶ社長逮捕、日産自動車不正検査問題に思う

マーケティング

昨日までお話ししていた「発信」に関して。

たくさんの方にお読みいただけたようです。ありがとうございます!

発信することにリスクはある?めんどくさいことに巻き込まれる?
大手ほど特定個人が「顔出し」をしづらい。 老舗企業ほど社長も定期的に変わりますしね。 中小零細事業者は顔を出しやすい...

まだまだお話ししたいことがあります。

でも、先にお話ししたい内容のニュースが入ってきました。

てるみくらぶ社長逮捕のニュースです。

http://www.sankei.com/affairs/news/171108/afr1711080034-n1.html

安売りにはリスクを伴う

今回の逮捕は銀行を騙してお金を借りた疑い。お客様を騙したことに関することではありません。お金を振り込んだのに旅行ができなかった。しかもそのお金が返金されないという被害者の総額は50億円にもなるとか。そちらで逮捕されたわけではないんですよね・・。

 

おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

ショッキングなニュースです。私自身旅好きですし、なにより宿泊施設という旅行業界にいる人間。他人事のニュースではありません。

そんな中で、先述の産経新聞のニュースで感じたことがあります。

てるみくらぶは平成10年の設立後、大型旅客機の空席を安く確保することで原価を抑え、海外旅行の低価格販売で業績を伸ばしてきた。しかし24年ごろから格安航空会社(LCC)が台頭し、価格競争が激化。航空会社も航空機を小型化するなどして空席を減らし、安い航空券の確保も困難になった。こうした“逆境”の中、25年4月以降は赤字が目立ち始め、26年9月期には債務超過に陥った。

この部分。ジャンボジェット機が主流だった頃、空席が安くで旅行会社に流れてきていた。これを利用していわゆる安売りツアーというのが成立していました。


記事はこちら

しかし、航空機業界も対策してきます。機体を小型化し、空席が出ないようにしたのです。更にはLCCの台頭。我々消費者は旅行会社を通じなくても、直接航空会社から安いチケットを購入することが可能になりました。

そんな中でも「てるみくらぶ」は安売りツアーに固執し、転換しなかった。

確かに「安売り」が一過性のブームになったことはありました。私はそのピーク、成熟期がグルーポンやポンパレというフラッシュマーケティングが台頭、流行した時だと思っています。

平成22年~23年頃ですね。LCCの台頭もその頃からです。でも、安売りに対して手数料をとるビジネスモデルは通用しなくなりました。

ポンパレも今年の春に終了しました。私はこの時、「安売りの終焉」を感じました。適正でない価格での商売は、どこかのタイミングで破たんする。結果どちらもが不幸になる、と。

安売りは売る方も買う方も大きなリスクを背負います。実は「顔出し」や「発信」におけるリスクよりも、安売りのリスクの方がよほど高いのに、人ってこれをリスクと感じず、簡単にやってしまう恐ろしさがあります。

合理化も否定される時代になってきたかもしれない

もう一つ私が興味をひいた記事があります。

日産自動車の不正検査に関するニュースです。

 

エラー|NHK NEWS WEB

日産不正検査 社員証言 “合理化へプレッシャーの可能性”

日産自動車が車の出荷前の検査で不正を繰り返していた問題で、長年、検査業務を担当した日産の現役の社員がNHKのインタビューに応じ、「人を減らしながら生産性を向上させるという経営側の要請に応えるために、現場なりの“創意工夫”をしてしまったのではないか」

(中略)

またこの社員によりますと、現在の会長のゴーン氏が経営を率いるようになった2000年代以降、各工場で合理化が進められ、検査員の数がおよそ6割に減ったうえ、1台の検査を6つ程度の工程に分けるなど業務が細分化され、最近は、期間従業員も検査部門で働くようになっていたということです。

こうした状況を踏まえ、社員は「人を減らしながら生産性を向上しなければならないという経営側からの要請が現場に来て、本来、不正があってはならない検査の過程で現場なりの“創意工夫”をしてしまったのではないか」と述べ、不正の背景に経営層が進めてきた効率化や合理化へのプレッシャーがあった可能性を指摘しました。


記事はこちら

現場レベルの創意工夫だけではしのげない程の合理化要求。これは安売りではありませんが、企業の利益追求の元に結果として価格以下のものを消費者は買わされてしまっています。

合理化も突き詰めていくと不正を起こすリスクが生じる。今回のこの問題に関しては、国が明確な基準と検査制度を設けていなかったことにも問題があったようですので、この部分が厳しくなれば、その分の検査コストが車両価格に反映されるか、企業としての利益減で対応することになってしまうでしょう。

AIや科学の進歩で合理化を進めることは可能です。でも、検査のように人の目で行うことは決して合理化できません。それは合理化ではなく、”手抜き”です。

今後商売は、益々人の手間がかかる部分に価値が出てくるものだと感じています。手間暇かけたモノやコトを安売りしてはいけません。

安売りしている商品やサービスにはそれなりのリスクが生じています。

飛行機の格安チケットも、安い分キャンセルや変更ができないというリスクを伴いますよね?

”合理化”はむしろ、手間暇という人間にしかできない価値を削減してしまい、高くで売れるチャンスを自らつぶしてしまう行為なんじゃないか。

2つのニュースを掛け合わて、そんなことを思ったりしました。

商いとは、手間暇かけたモノやサービスを決して安売りせずに販売すること、なんだと再認識です。

 

コムサポートオフィス代表
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私たち夫婦は、兵庫県の日本海側・豊岡市を本拠地に、全国の小さなお宿やお店の集客問題の解決に取り組んでいるコンサルティング事務所「コムサポートオフィス」を運営しています。私たちが実践して培ったノウハウや日々の実践例を、この公式ブログでお伝えしています。なお、ブログネタは宿に限らず、一般の事業者向けのものも多いです。

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