今後観光業において入れ込み数や宿泊数よりも最も大切になる指標「地域内消費額」って何?

マーケティング

ゴールデンウイークもあと2日。といっても繁忙日は今日まで、明日はまだ空室のある宿が多いようです。


えっ!?GWって全部の日が満室にならないの?

じゃらんネットに地域ごと、日ごとの空室を一括でみられる便利な検索機能があります。


繁忙期の旅行先の空室チェックに
便利な機能ですね、これ!

こちらで確認すると明日土曜日は空室のある観光地が多いです。

行楽シーズンの土曜日にこんなに空室がでるのはゴールデンウイークならではの現象です。

 

おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

さてさて。先述のように、ゴールデンウイークですら全ての日を満室にするのは難しいです。そもそも一極集中で繁忙日のある今の日本のお休み形態。

人手不足となっているサービス業において、更なる負担がかかりそうです。お客様を受けたくても従業員が確保できないから受けられない、という状況が起こってきているのです。

そんな中で、観光客数、宿泊者数をこれ以上増やすのって簡単ではないです。仮にお客様が増えても、今後受け入れるだけの体力がどんどんなくなっていくのですから。

では、これからの観光業において見ていくべきなのはどういった数値なのでしょうか?

観光客の消費額でみる考え方

よく言われるのが、人数ではなくお客様が消費した金額でみるという考え方。

例えば、宿泊で1万5千円。お土産で5千円。地域のアクティビティで3千円使ったとすれば、一人当たりの消費額は2万3千円です。カップルならば4万6千円。10人のグループ旅行ならば、23万円ということになります。

宿泊数に関する矛盾として昨日もお話ししましたが、1泊3食付6千円の自然学校の児童を100人泊めても60万円です。1泊2食1万8千円のカニ旅行のお客様ならば、3分の1の人数で同じ金額の売上ができます。

人口が減少し、人手不足も顕著。地域を高ブランド化していくためにも安易に人数増を求めるのではなく、高単価のお客様を増やす事を考えた方が賢明です。

しかし、この考え方も今はもう古いです。これからは「地域内消費額」という考え方でみなければなりません。

「地域内消費額」の考え方

地域内消費額とは、お客様が消費したお金がどれだけ地域内で循環しているかをはかる考え方です。

一例をあげます。

宿泊料金が2万円だったとします。

その3分の2が材料費と人件費だったとします。

材料費は全て地元の食材。購入先も地元の事業者さんだったとします。

人件費も地元採用、給与は地元の人に渡していると考えます。

食材を購入した地元の事業者、あるいは給与を得た地元の従業員。彼らはまたその得た金額の半分をのお金を地元で消費します。

もちろん、営繕、リニューアル工事等も地元の工務店でお願いし、地元消費を心がける。そうやって地域内で経済を循環させる。地域内消費を心がけることを「地域内消費」といいます。

地域内消費の悪い例

これ、悪い例で考えてみると良いです。例えば、旅館が食材を地域外から買っていたら。

宿泊業ではありませんが、居酒屋のチェーン店で以前よく言われていたのが、地方の駅前にやたらと出店していたお店。

全く地域食材は使わず、仕入れは本部一括、そこからの配給のため、地域にお金が落ちるのは限定的です。

宿泊業であっても、大手チェーン系のホテルなどではそういった外部食材に依存し、地元での2次消費が期待できないケースが多いようです。

そういった意味では、小さな宿の集合体である私の地域などは、建築工事や仕入れ等で都市部の大企業を相手にする商売ではありません。地域内消費、循環を意識した生活を送ることができます。

実際に豊岡市で行ったデータがあります!

ちなみにこれを実際に経済産業省がデータ取りした資料があります。

観光産業の地域経済への波及効果分析手法の検討
及び地域ストーリーづくりに関する調査
※リンク先はPDFになりますのでご注意下さい。


地域内での経済波及効果をしっかり確認する!

このデータをかっちりとるってすごいと思いません?

以下のようにフロー図にしてみると、「観光」の及ぼす地域への経済効果がものすごいことがわかります。


観光は「雇用」も生み出します!!


経済波及先も多岐に渡ります!

ちなみにこのデータの取り先。豊岡市でなんです!!


豊岡市でH26年に実施

ただ、今回のこの資料、最終的には地域ストーリー作りのデータとしての活用として考察が進んでいっています。

地域内消費額、波及効果をチェックしておく必要性

私は今回の事前データをもっとシンプルに活用してよいと思います。

例えば、地域の事業者への事前アンケート。

こういったアンケートをとることで地域でお金を回していく、地元で買わなければならないという意識がしっかり働くと思うんですね。


以前「たばこは地元で買いましょう」という
看板をよく見かけました。あんな感じですね。

宿泊事業者、飲食業の皆様はどれだけ地域消費しているか。仕入れは高くても地元で。可能ならば農漁業食材は地元のもので。

この循環を高める。地域内消費額を高めることこそが税収を増やし、「観光」が潤えば地域全体が潤うという実感を住民全体で持つことができるわけです。

「観光」を観光事業者だけでやらない。地域全体でおもてなしするというのはこういった経済循環のことも言います。

まずはこの地域内消費、波及効果という概念を理解しておくことは重要です。

 
コムサポートオフィス代表
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ガク&ヒロコ

私たち夫婦は、兵庫県の日本海側・豊岡市を本拠地に、全国の小さなお宿やお店の集客問題の解決に取り組んでいるコンサルティング事務所「コムサポートオフィス」を運営しています。私たちが実践して培ったノウハウや日々の実践例を、この公式ブログでお伝えしています。なお、ブログネタは宿に限らず、一般の事業者向けのものも多いです。

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