宿泊事業者向けGoogleのビジネス情報設定、注力したい3つのポイント 〜Googleホテル検索システム&TrustYou〜

GoogleHotelsearch Googleビジネスプロフィール

宿泊事業者のGoogleマイビジネスって、検索の仕方によって一般事業者とは全く異なる画面になります。

以前のブログでご紹介したのですが、事業所名で検索すると、一般事業者と同じようなビジネスプロフィール表示(ナレッジパネル)が出ます。

例えば主人の宿、民宿かどやの場合。

「香住 民宿」のように「地名+業態」で検索すると、一覧を出してきます。

Googleホテルファインダー使用 香住

ここでお目当てがあれば宿名をクリックして、Googleホテル検索の画面で詳細を確認。

Googleホテル検索 かどや

こちらのフローチャートが便利かな。

GoogleHotelsearch

まず、流れを掴んで頂いたところで、宿泊事業者と一般事業者の設定項目の違いをお伝えします。

項目 一般事業者 宿泊事業者
営業時間の設定 ×
詳細説明の入力・修正 ×
商品の登録 ×
投稿機能 ×
写真の掲載
クチコミの返信
Q&Aの返信

ご覧のように、宿泊事業者は半分以上使えません〜(涙) その理由は、Booking.comや楽天トラベルなどの宿泊予約サイト(OTA)の広告枠があるためです。Googleは広告屋さんでもありますからね、仕方ない。

使える部分を最大限使うにはどうしたらいいのか?宿泊事業者がGoogleマイビジネスの設定で注目すべきポイントについてお伝えします。

1)写真は厳選して載せましょう

Googleマイビジネスに掲載できる写真の枚数は、一般事業者がお客様投稿と施設側合わせて約200枚と聞いていますが、Googleホテル検索の写真は無制限に載ります(今のところ)。

どの写真をGoogle検索で掲載するかはGoogleが決めますが、店が提供出来る写真は優先されます。

今のところのGoogleホテル検索での写真掲載は

  1. オーナー提供写真
  2. OTAからの写真(どこのOTAのどの写真を引用するかはGoogleの判断)
  3. グルメ情報サイトの写真(Rettyなど)
  4. お客様が投稿した写真

ですが、お客様が投稿した写真の中で特に見られているものや、他のサイトで引用され、そこがよく見られていたりする場合は、上位に上がってきます。(主人の宿がそうです

OTAの写真ですが、国内では一休くらいしか見たことが無く、楽天トラベル、じゃらんネットからの引用はありません。海外OTAはBooking.comなど、写真のクリック課金によるGoogle広告契約をしているOTAのみ載せているようです。なかなかに、したたか!

店の写真はプロの写真+選び抜こう!

まず、店側が載せる写真は、スマホで見ることを想定して、素材を大きめで載せるのがオススメです。プロの撮影写真にするのが一番です。ご飯から湯気が出る、炭火の赤いチリチリ焼けた感、お肉のじゅわぁ〜、魚が活きてるというシズル感を出せますので。

活イカ 民宿かどや 香住 シズル感

(とても新鮮そうな、活きてるイカの写真でしょ?!)

 

その際に注意したいのは、撮影用と実際お客様に出すものが乖離しないこと。あまりに乖離するとクレームになります。

管理画面から写真を見るとどの程度見られているか、閲覧件数が出ます。それを見て、あまりに少ないものは削除していいでしょう。

また、Booking.comに掲載している写真も表示されますから、Booking.comと同じ写真はGoogleに載せなくてもOKです。

予約が入らない宿がやりがちな写真のあれこれ

人気の無い宿の多くは、

  • 写真が古い
  • 写真の画素数が低い
  • (腕は下手なのに)オーナーが自分で撮ることにこだわる

です。特に「スマホでキレイに撮れるから、プロに頼むのは勿体ない」とプロに頼まずに撮影した写真を載せていると、お客様から「どこかで手抜きする宿」と思われます。

商工会の経営支援で行く、地方の旅館・民宿に多い傾向です。

お客様が投稿した写りが悪い写真は「不適切投稿」として申請!

お客様の投稿した写真の中には、例えば、カニ宿であれば殻ばかり積み上げてるとかってどないよ、と思いますよね。

また、「投稿許可取ってないお子さんの顔が映ってる」「車のナンバープレートが映ってる」などの写真は、不適切な投稿として申請することができます。

通るかどうかはGoogle次第ですが。

ちなみに、お客様の投稿した写真で、不適切として申請できる項目は

  • 不適切、差別的、または性的に露骨な表現
  • 著作権や法的な問題
  • プライバシーに関連する懸念
  • 品質が悪い
  • 写真や動画の場所が異なる
  • その他(説明が不適切、分類が不適切など、具体的に)

の項目です。

申請の仕方については、下記サイト(GoogleMapヘルプページ)をご参照下さい。
GoogleMap|不適切なコンテンツを報告し、修正する

写真にキャプションを入れるコトは出来るけど・・・うーむ。

スマホから投稿すると、キャプションを80字まで入れることはできます。

ここから入力して、

かどや Googleマイビジネス

表示されるのはPCの屋号検索の場合のみです。

PCの屋号検索結果で写真を見ると、左の写真の真ん中下にキャプションが見えています。31文字まで見えるので、ポイントとなる言葉は前半31文字にもってきましょう。

かどや Googleマイビジネス 写真

とはいえ、大多数は、スマホでGoogleホテル検索をするので、それを見ると、

Googleマイビジネス写真掲載

表示されません。残念!Googleホテル検索表示を意識するのであれば、キャプションは不要です。

(注)一般事業者の場合はホテル検索画面と異なりますので、問題無くキャプションは表示されます。飲食店併設の方はそちらでUPしてみましょう。

Googleマイビジネス キャプション 写真

2)自社サイトが実は重要!Googleやお客様に見てもらえるページにすべき。

Googleホテル検索結果や屋号検索結果の中で、施設により違いが出てくるものがいくつかありますが、代表的なのは「概要」の「詳細」。書かれている宿のほうがお客様に選ばれやすくなります。

例えば民宿かどやの場合。

Googleマイビジネス 民宿かどや

とある宿の場合。

Googleマイビジネス 詳細説明

この概要文についてはGoogleが書いており、宿側が書くことは出来ません。

施設の詳細はインターネット上の様々なソースを基に、Google システムがデータを収集し、自動的に反映させる仕組みとなっていて、サポート窓口でも直接操作を加える事ができないようです。

概要文はどこから作成されている?

概要文も含む、Googleの情報源はどこからか。これはヘルプページに書かれています。

ビジネス リスティングに表示される情報の情報源には主に次の 4 つがあります。

  1. お客様: ビジネスについてお客様が登録した情報です。変更があった場合は追加、編集、削除して、商品やサービスについての最新情報をユーザーに紹介できます。ビジネス情報の管理についての詳細
  2. ウェブサイト: ビジネスの公式ウェブサイトに掲載されている情報です。
  3. ユーザー: Google サービスを利用しているユーザーからの情報です。Google は、ビジネスに関するさまざまな情報をユーザーから得ています。ユーザーがクチコミの投稿、写真のアップロード、問題の報告などの操作を行うと、ビジネス リスティングに反映されます。ユーザーから得られる情報には、クチコミ混雑する時間帯、写真などがあります。
  4. 第三者の情報源: 他のサイト、つまりオンラインの他の場所からの情報です。ユーザーとって有益と思われるビジネス情報は、リスティングに追加されることがあります。ソーシャル プロフィール、レストランのメニュー、ホテルのアメニティ情報などへのリンクが、これに該当します。 

引用元:Google に表示されるビジネス情報の情報源(Googleマイビジネスヘルプ)

宿泊事業者に関して、Googleが見に行けるさまざまなインターネット上のページといえば、

  • 自社サイト
  • OTA各社
  • TrustYou 
  • 紹介されているサイト(被リンク先)
  • Googleが巡回できるSNS(Twitterなど)

が挙げられます。

******

TrustYouはこのブログでも何度も取り上げていますが、世界各国のOTAからのクチコミを集めて分析し、Googleなどへ結果をフィードバックする会社です。次の3)でも述べますが、詳しくは過去のブログをご覧下さい。

2019年はTrustYou(トラストユー)がブレイクする! 〜宿泊事業者向けGoogleマイビジネスセミナー2019スライドから〜
https://www.com-support-co.jp/blog/10740

*****

ところで。

概要文が書かれていない場合、原因は以下のことが考えられます。

  • そもそも施設がお客様からGoogle検索されていない
  • Googleが自社サイトをきちんと読みに来ていない
  • Googleが見に来てもWeb情報から宿の情報が拾えない

宿の正確な情報は何処に載せるのが基本ですか? いわずもがな、「自社サイト」です。

見に行った自社サイトに適切な情報を載せていて,Googleが拾いやすくなっているかがポイントです。もちろん、その前にお客様が見やすいかも必要ですが。

施設側で修正できる各OTAや自社サイト内の施設説明は一致させておく必要があります。閑散期のうちに見直しましょう。

ちなみに、概要文の中で、例えば離れを作ったなどが反映されていない場合、概要文の変更申請を出すことは可能です。管理画面の左下、サポートから辿って申請ページへ行きます。(変更されるまで2週間ほどかかるようです)

サポート

ご不明な点がある場合

ビジネス情報を編集する

メールサポートをクリック

以下、詳細記入

3)クチコミはとにかくもらうべし!

宿泊事業者が得意とするのは「クチコミ」でしょう。だって、じゃらんネットから約20年ほどでしょうか、クチコミサイトの黎明期から宿屋は対応してきましたから。

まず件数を稼ぎましょう

楽天やじゃらん、Booking.comと同様、Googleもクチコミの件数が大事です。件数が少ないと「人気の無い宿」と思われます。

遠慮しなくて良いです。感じの良い、手応えありそうなお客様であれば、ぜひお願いしてみて下さい。

口で言うことが出来ないという人見知りのオーナーさんには、「クチコミを書いて」とPOPを作ることをオススメします。

海外ではこういうPOPも販売されてます。

部屋や共有スペースにPOPを掲示しても良いですね!

クチコミを頂いたことに対しての割引、プレゼント提供は禁止されています

クチコミって、割引や何かプレゼントすれば、書いてもらえるのでは無いか?」と考える経営者も少なくないと思います。

だけど「500円割引します」などは絶対に謳ってはいけません。これがバレると、Googleからアカウントを停止されます。(→Web上に存在しないのと同じ)

テキストのクチコミと説明

禁止されているコンテンツのガイドラインに加えて、テキストのクチコミと説明には次の追加要件が適用されます。

・クチコミを宣伝目的で使用しないでください。たとえば、メールアドレス、電話番号、ソーシャル メディア リンク、他のウェブサイトへのリンクをクチコミに含めることはできません。

・否定的なクチコミの投稿を妨げたり、禁止したり、肯定的なクチコミを個別に顧客から募ったりしないでください。

・プロモーションや営利目的のコンテンツは含めないでください。

クチコミの謝礼としてお金を渡したり、受け取ったりしないでください。

・顧客から大量のクチコミを募ることはしないでください。

引用元:GoogleMapヘルプページ 各フォーマットに適用される要件

もし、これをヨシとしないユーザーがいたとして、それをGoogleに不適切やと報告したら、このお店はアカウント停止です。

実際に割引をしているホテルの例がGoogleマイビジネスのコミュニティで議論されています。
↓↓↓
Googleマイビジネス公式コミュニティ(→旧ページのため2019年7月に削除されます)
『評価した客に割引しています』

トップにクチコミが表示されるGoogleホテル検索

Googleホテル検索結果をよく見てください。(シークレットモードで検索しています)

Googleホテル検索画面

注目は、この狭い画面の中に、写真、価格(その日空室が出ている宿のみ)、星の数と評価点と共にクチコミが掲載されているということです。

そのため、Googleが拾い上げる文章ひとつでクリックされるかどうかが変わってきます。

但し、どの文章を拾ってきているのか、単純にクリックが多いもの、とは限らないようです。というのも、ネガティブなクチコミで特に具体的に宿側の失態が書かれているものは読まれる傾向にあるからです。(いいね!の数で分かります)

ではどのクチコミをGoogleは載せてくるのか?

実はこの鍵を握っているのが、先述したTrustYouからGoogleへのレビュー分析結果だと私は見ています。

TrustYouのレビュー結果はどこに表示されている?

TrustYouの結果は、Googleホテル検索とGoogleMapでの屋号検索で表示されます。(Google屋号検索<PC>では表示されません)

Googleホテル検索(PC)では、下記のオレンジ部分。客室、立地、サービスの3点が表示されます。スマホも同様です。

GoogleマイビジネスTrustYou

また、GoogleMap検索(屋号での検索)では、クチコミの概要として、Googleレビューの下に表示されます。

クチコミについて消費者心理から考えたことがありましたか? 

Googleのクチコミはどのタイミングで書くのが多いのか?楽天トラベルなど国内OTAと海外OTAでは傾向が異なるのか?

そもそもクチコミは何件集めるとGoogleやOTAで表示されやすくなるのか?

考えれば考えるほど、疑問点が増してきます。

世界の250のOTAからクチコミを集めて分析しているTrustYou社は、まさにクチコミのビッグデータを持っていると言っていいでしょう。

そのビッグデータを解析した結果を一部公表しています。

Googleに表示されるクチコミの概要と評価スコアを旅行者に見せたところ、88%の人が評価スコアで星3つ以下のホテルを選択の対象から外し、そのうちの32%の人は星4つ以下のホテルを選択肢から除外しました。これは、旅行者がホテルを選ぶ際にホテルのクチコミと評価スコアを重要視していることが証明されています。

引用元:クチコミ管理ガイド完全版 ホテル・旅館が知るべきすべてのこと
(TrustYou 2018年発行)

批判的なクチコミを減らすために宿泊施設側でできることや、クチコミを活かして経営力を同強化していくか。これもノウハウとして持っていて、同社と契約している世界的大手ホテルチェーンや国内の都市部のホテルにフィードバックされています。

TrustYouはOTAでなく直販にどうやったら予約を持ってこれるかということを第一に考えており、いろんなツールを提供しています。(うちの主人の宿で使っていますが、価格以上に使えるのではと思ってます。)

小さな宿ほどOTAではなく直販に予約を持ってくるのが最終ゴールで、それにはクチコミと評価点が重要であるとTrustYouの下嶋社長も仰って下さってました。

(写真中央が下嶋社長)

宿泊施設のクチコミのノウハウ、効果を高める方法を日本国内で一番知る社長なので、来週、無理を言って、豊岡に来て頂き、セミナーを開いて頂くことになりました。

詳細はこちらに記載しておりますので、近隣の方はぜひ!

(5/16) ホテル・旅館・民宿が直販を増やすために
〜広告に頼らないクチコミマーケティングセミナー〜https://www.kokuchpro.com/event/comsup20190516/

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