神戸新聞のオピニオン欄「見る 思う」に掲載いただきました | コムサポートオフィス代表 今井ひろこ

見る思う お知らせ

昨日、2022年4月17日神戸新聞朝刊のオピニオン欄「見る 思う」に、寄稿記事を掲載いただきました。

見る思う

お話しを頂いたときに「どのような話しがいいですか?」とお声がけ下さった記者さんに伺うと、コロナ禍での観光業の課題などということでした。そこで題名を「コロナ後見据えてファンづくり」として、地方の小さな宿がコロナ後も生き残る為に取ってきた、中長期施策について書かせていただきました。

宿泊施設の話ではありますが、コロナ禍の中、宿経営で見えたことは、常連様が売上を支えていたことです。パレートの法則の通り、2割の常連様が8割の売上を占めている。もし8割の新規顧客が来なくとも、2割の常連様が来て下さっていたら、ミニマムながらの経営は進めることができるはずです。

新規顧客がほぼ来ないコロナ禍感染拡大期でも、いつも来て下さっていた常連様は、変わらず予定を入れて下さっていて、あたかも1年に1度のルーティーンのようでした。

「定期的に必ず来て下さる」ルーティーンを作っていくために、「忘れさせない工夫」や「思いがけないハピネス」を重ねていく必要があります。その施策を考えていくためにはファンの声を集め、インサイトを深く知ることが大切です。ちょうどコロナ禍に夫婦で「ファンベース®」を学んだことで、常連様への対応に磨きがかかったような気がします。

コロナ禍はその重要性とチャレンジをさせてくださった期間。弊社で定期顧問契約をさせていただいた宿泊施設の多くが閉業せず、ずっと経営できていることもその証かもしれません。

ぜひ記事をお読みいただき、ご感想をお寄せ頂ければと思います。

コロナ後見据えてファンづくり (全文)

 私の夫は8室の民宿を経営しています。2020年4月8日に緊急事態宣言が発出され、2ヶ月近く休業を余儀なくされたのがコロナ禍の始まりでした。それから早や2年。お客様に安心安全の旅行を楽しんでいただくため、できることはとことん行いました。玄関にはカメラで体温を測定する機器、フロントには感染防止の仕切りを設置し、客室にはさまざまな感染防止機器を購入。お客様が他人との交錯をできるだけ避け、お食事を個室で安心して食べる事ができるよう、受入組数を半分の4組にしました。非常に厳しい2年間でしたが、感染対策や組数制限を行うことで、大きな気づきと未来への希望を得ることもできました。

 受け入れを以前の半数に減らしても何とか経営ができているのは、ひとえにファンである常連のお客様が泊まりに来て下さるからです。緊急事態宣言が開けて、コロナ禍まっただ中、予約が入るか心配でしたが、順調に予約が入り、多くは常連のお客様か、そこからのご紹介でした。「組数も制限されているので安心して泊まることが出来ました」「食事もお風呂もコロナ対策万全で安心出来ました」「コロナ禍に外食を控えてきた家族のご褒美旅行になりました」「コロナで大変でしょうが、頑張って下さい!」お客様アンケートはどれも温かい言葉に溢れていました。そして繁忙期の11、12には8割近くが常連のお客様の予約で埋まりました。いかにファンが支えて下さったかが分かりました。

 「コロナ禍が収束すれば観光は元に戻るのか?」とよく聞かれます。コロナ前はインバウンド(訪日外国人)が3188万人まで増加し、観光公害とまで言われるほど盛況でした。しかしコロナ禍でインバウンド需要は皆無になりました。インバウンドが戻ってくるまでは国内の旅行需要に頼りたいですが、国内旅行者は減る一方です。

 人口が減っていく時代に新規顧客を増やすことは、広告費を投入できない中小零細宿にとっては特に厳しくなります。この局面を打開するには、常連のお客様が年1回だったのを年2回に、2年に1回だったのを年1回にと、常連のお客様のお越しいただく回数を増やすことです。

当地を大好きになり、第二の故郷と思って下さる、ここに来ることが息抜きになる、頑張った自分へのご褒美旅行。そういうファンのお客様が増えることで、経営者側も気心知れたお客様だからこその「親戚の家に来たようなおもてなし」をすることができます。お客様の笑顔と接することで従業員も経営者も仕事を続けていくモチベーションが上がります。コロナ禍の貴重な緩和期は「以前満足したあの宿へ行こう」となりやすく、繰り返しお越しいただけるお客様を増やすチャンスでもあります。そのためにも常連のお客様に愛される宿になり、繰り返し来てもらえるファンを増やすことです。これは宿泊業に限らず、全ての商売において、コロナ後も生き残るために必要な考え方になっていくでしょう。

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コムサポートオフィス 今井ひろこ/今井学

私たち夫婦は、兵庫県の日本海側・豊岡市を本拠地に、全国の小さなお宿やお店の集客問題の解決に取り組んでいるコンサルティング事務所「コムサポートオフィス」を運営しています。私たちが実践して培ったノウハウや日々の実践例を、この公式ブログでお伝えしています。なお、ブログネタは宿泊施設の集客などに限らず、一般の事業者向けのものも多いです。

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