経費の視点を変えてみよう(2)~宿泊予約サイトへ支払っているのは送客手数料ではない

マーケティング

昨日のお話。クレジットカードを使えない、あるいは使えることを隠している事業者さんには耳の痛い話だったかもしれません。経費をどのようにとらえるかで集客も大きく変わってくる。このことを私はとても実感しています。今日は宿業界に関する話になりますが、経費の視点を変えてみるだけで売上が大幅に変わるかもしれません。他の業界でも置き換えて考えてみてくださいね。

おはようございます!普段は民宿の親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

さて、今日は私の本業。宿泊予約サイトについてのお話をさせていただきますね。宿泊予約サイトとはじゃらんネットや楽天トラベル、ヤフートラベルなどのこと。私の宿は現在、楽天トラベルのみ取引をしています。

宿泊予約サイトの仕組み

宿泊予約サイトは多くの宿泊施設が登録され、お客様がそこから予約をされると宿は予約サイトに送客手数料を支払う仕組みになっています。予約サイトによって手数料は異なりますが、お客様へ提供するポイントも含め、ヤフートラベルの5%が最安値。楽天トラベルが8%、じゃらんネットが10%となっています。(2016年11月現在)

この手数料が安いか高いか難しいところですが、リアルの旅行会社(JTBや日本旅行等)からの送客が常識だった時代から考えると、破格の低手数料と認識している宿泊施設が以前は多かったように思います。

楽天トラベル
大手予約サイト「楽天トラベル」

ただし、ここで注意しないといけないのは、ただ登録しているだけで送客はないということ。そういった意味ではリアルの旅行会社よりも手数料が安いのは当たり前なのですけどね。逆を言えば、最初から人気のある宿泊施設ならば、お客様が直接予約をしてこられるわけで、わざわざ手数料を支払ってまで予約サイトを使う必要はないという考え方もあります。

でも、あくまでそれは「考え方」であって、宿の存在を知ってもらうためには、旅行のポータルサイトとしての宿泊予約サイトの存在も必要。お客様側に立ってみれば、目的の地域の宿泊施設一覧の中から選べる予約サイトはとても便利です。

※ポータルサイトとは・・・インターネット上の様々なサービスや情報を集約して簡単にアクセスできるようにしたまとめサイトのこと。旅行情報、宿泊情報をまとめているということでここでは楽天トラベルやじゃらんネットを「旅行用ポータルサイト」と表現しました。

手数料を送客手数料だと思っている宿が多い

この手数料。昔のリアルな旅行会社との取引の流れから、送客手数料だと思っている宿泊施設が多いです。実は私はそう思っていません。これは予約サイトというポータルサイトのシステム利用料です。

つまり、手数料を支払っているのは送客手数料ではなく

・宿を予約したいお客様が集まってくるサイトで販売ができる

・予約システムを使える(自社予約にも使える)

・オンライン決済システムを導入できる

・メルマガやフォトギャラリー、ブログ、シークレットプラン、懸賞応募等、ネット販売のシステムを無料で使える(楽天トラベルは無料、じゃらんネットは税別2万円/月必要)

・ポイントサービスを活用できる(楽天トラベルは楽天ポイント、じゃらんネットはポンパレポイント、ヤフートラベルはTポイント)

といった様々なシステムを使わせてもらえるシステム利用料なのです。

宿の集客システムを自分で組もうとすると・・・

ちょっと想像してみてくださいね。

自社サイトに来て予約をしてもらうシステム。実は色々あります。大体月1万円ぐらいで利用できます。じゃらんネット(ホームページダイレクト)や楽天トラベル(R-with)だとこれが無料で借りることができます。メルマガ機能。マグマグとか無料のものもありますが、通常ちゃんとしたビジネスブログでやるのであれば月3千円~1万円ぐらいかかります。ポイント制の導入も同様。フォトギャラリーも自社サイトに組み込むということになれば、金銭的な問題だけではなく、ある程度のネットスキルも必要です。

何より、自力で集客するとなると大変!自社サイトに誘導するのにPPC広告を使うなどしたら、利益が吹っ飛んでしまいます。

大手のホテルチェーンとかだったら自社のオリジナルシステムを導入しても良いでしょう。でも私のような小規模宿泊施設の場合、有料でシステムを導入するよりも、予約サイトのシステムを借りた方が手っ取り早いしコストもかかりません。

宿泊予約システム
自社サイトの宿泊予約システムも無償
提供してもらえる
※楽天トラベルのR-with

まとめ

もちろん、宿の規模によってとらえ方は変わってきます。売上が1億あれば、手数料が10%だと1千万かかります。であれば、自社のシステムを作ってしまった方が安上がりです。

でも、小さな宿の場合、このシステムを使わせてもらう、と考えるのも一考です。私が楽天トラベルとしか取引していないのは、システム使用料として考えた場合、利用するシステムは1社で十分と考えているからです。特にツールが豊富でしかも無料というのが楽天トラベルを選んだ理由です。

ツールは使ってこそ結果が出ます。最初からツールと思えば、なにもしなければお客様が入ってこないのも理解できると思います。

繰り返します。送客手数料とは思わないこと。システム利用料と思ってがっつりツールを使ってみましょう。実はこれって使ったもん勝ちなのです。

コムサポートオフィス代表
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